バブル景気末期、日産はのちに【パイクカー】と呼ばれる斬新なデザインの車をいくつか生み出しております。
“パイク”とは“尖った”という意味なので、パイクカーは“尖った車”ということになるのですが、なによりデザインコンセプトが尖っておりました。
(エンジンはマーチベースのノーマルなものです)
【Be-1】、【パオ】、【フィガロ】の3台をパイクカーとする考え方と、これに【ラシーン】、【エスカルゴ】を加えた計5台とするむきがありますが、いずれにせよ当時“斬新”と捉えられたデザインは、その後20~30年を経て今も通用しております。
ここ最近、ネット上で【フィガロ】に関する記事が連投されておりましたので、当ブログでもあらためて触れておきたいと思います。
実はイギリスではすでにフィガロがブームになったことがあるという話をずいぶん前に聞いておりました。イギリスは日本と同じ右ハンドル左側通行の国であり、構造的にも日本車が受け入れられやすい土壌があったとは思うのですが、アメリカはかつて大排気量主義の国であり、左ハンドルの国でもあり、日本車が受け入れられるためには、①低価格、②低燃費 の条件が外せないのですが、今回のフィガロ人気の件は、やはり“デザイン”の力なのでしょう。
冷静に見れば、実にシンプルなデザイン。しかし、本当に良いデザインはシンプルなものです。
1991年製の車ですが、なんだか時代を超えたデザインであり、あまり古さを感じさせません。
2020年の現在、状態が良ければ400万円のプレミア価格がつくそうです。
初代パイクカーは1987年発売の【Be-1】、そして私が今も乗っている【日産パオ】は、パイクカー第二弾として1989年に受注販売されたものです。
Be-1に試乗したことがあるのですが、重ステに断念。パオからはパワステ装備でした。
実は私の幼少期、スーパーカーブームというものがあり、当時の花形は【ランボルギーニカウンタック】でした。私も格好いいデザインは好きなのですが、そのころに一番好きだったのは【ポルシェ】であり、【ランチャストラトス】や【デトマソパンテーラ】なども好きで合金製のモデルカー(おもちゃ)を持っておりました。
また、当時見たテレビアニメでとても記憶に残っているのが、トムとジェリーの真ん中で流れた車の話・・・。性能の優れた新しい車たちの中で、旧式の車の親子(↓)の話であり、これが今も私の価値観の底辺にあるのだと思います。
平成元年製の車に令和になっても乗ることができているのはラッキーなことだと思っております。
ただし雨漏りはいつまでも完治しませんし、猛暑の日に冷房はいまひとつ効きませんがね・・・