古くは源平壇ノ浦の合戦の舞台となった関門海峡が有名どころですが、明治維新の重要な舞台でもあります。高杉晋作が80名の同志を集めて決起挙兵した功山寺は桜の名所です。
今年の桜は3月末にはピークを迎えてしまいました。
同じころ、“もみじの花”も咲いているのですが、地味すぎて気づかれません。
咲き乱れる華やかなものだけでなく、ひっそり地味な花に風情があるものです。
古刹、功山寺。静かに時間を過ごすには良い場所です。
さて、花見の後、母を連れて地元のデパートへ買い物に出かけたのですが、しばし店内をうろついていたところ、証明写真を撮る機械のそばで見知らぬお婆さんに声をかけられました。
表情はかわいらしい笑顔でしたが、なにやら困っている様子でもあり、『どうやって写真撮ったらいいの?』と尋ねられましたので、「一緒にやってみましょうか?」と投げかけたのですが、『これをしないと保険証が使えなくなるのかしら? なんとかナンバーを作れってハガキが届いたんだけど、どうしてよいか分からなくて』とのこと。
どうやらマイナンバーカードのことらしいのです。確かに私の母のところにも同様の通知が来て、(実際にはマイナンバーカードがなくても保険証は引き続き使えるはずですが)私がその手続きを手伝っているところです。
照明写真を撮るのに800円かかると分かって、そのお婆さんは『まあ、そんなにかかるの? 家に帰って考えますね』と最後まで笑顔で去って行かれましたが、きっと、不安に思っているお年寄りは日本中にたくさんいるんだろうと思われました。
もう少し高齢者に優しい世の中になればと思いますし、「もっと自分にできることがあったのでは?」と少し後悔の念も残ったのでした。