第19回 日本認知療法・認知行動療法学会
たまには心理士らしい話題を・・・。
ちょいと学会に参加してきました。
今流行の【認知行動療法】の学会が東京赤坂で開催。
8月30日、31日に学会参加。9月1日はワークショップ参加でした。
一般に【心理士】と言えば穏やかに話を聴いてくれる(※傾聴)カウンセラーのイメージかもしれませんが、心理治療(セラピー)で隆盛なものと言えば、認知行動療法です。
欧米では、『エビデンス(効果があるという証拠)の有無が重要であり、心理治療の方法として現在その効果が証明されているのは、認知行動療法とEMDRである』と言われており、日本でも多くの参加者が集まる学会となっております。
(※まだまだ発展途上のものであり、ここで言う“エビデンス”は限定的な意味ですが)
ただし、認知行動療法は心理士に限定の技法ではなく、むしろ作業療法士や看護師などいわゆるコメディカル職員がたくさん参加して他職種で実践しているものです。
一方で、精神科医や心理士が中心となってトラウマケアに用いている方法が、EMDRだったり自我状態療法だったりするのです。
(さらにTS処方など新しいものもあるのですが、それはまたいずれ)
実は心理治療のエビデンスが強調されたきっかけとして、2001年9月11日にアメリカ合衆国で同時多発的に発生したテロ事件で、多くの人がPTSDと診断を受け、様々な心理治療が試みられたことがあります。
意図したわけではないのでしょうが、この時期に【効果がある治療】と【効果がない治療】とに統計的な分類がなされ、そのデータが出回ることになってしまったわけです。
新しいアプローチを毛嫌いする人がいたり、データ主義に偏ることには批判もあるのですが、患者が【効果がある治療】を求めるのは当然のことなのでしょう。
あまり肩肘張らず、家でお茶でも点てるように取り組んでいきます。